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住まいる工芸第一弾 安藤建築事務所の安藤さん×工芸作家の笠松加葉さん

【心を豊かに過ごせていますか?】

先日、金沢青年会議所の事業で収穫された枝豆をお裾分けにあずかりました。房を枝からもぎ、一つ一つ先端部分をハサミで切り落としながら、ふと感じるものがありました。生の枝豆が持つ産毛の感触。青々とした香り。こうして手間かけて枝豆を食べたことが最近あったかなと、思いました。そして、あぁこれが豊かさかもしれない。そう感じたのです。

日本民藝館で現在館長をされているプロダクトデザイナーの深澤直人さんが「せわしない朝、少しだけ早く起きて、この金網で、トーストが焼き上がるまで面倒を見る。豊かさとはそういうものだ」と語っていたエピソードを思い出しました。

豊かさは「わざわざ」手間をかけたところに見出されるものなのかもしれません。

「物の豊かさ」があふれかえるこの日本で
「心の豊かさ」が置いていかれているように感じる中、

この「心の豊かさ」を生み出す一つのカタチとして、金沢青年会議所で企画した「住まい」と「工芸」を掛け合わせた「住まいる工芸」があると思います。

今回、安藤建築事務所の安藤さんと工芸作家の笠松加葉さんが対話を進めて行く中で、住宅の図面を加賀象嵌で表現したらどうだろう、という話になりました。

図面は何度も打ち合わせを重ねながら出来上がっていくもので、住み手と作り手が想いがたくさん詰まっています。しかし、いざ家が完成してしばらくすると、図面は収納スペース奥へとしまい込まれ、改めてそれを見返すという事はほとんど無いでしょう。

想いが詰まった図面。それを加賀象嵌という工芸の手法を用いて、工芸作家さんが想いを込めて新しいカタチになりました。それは住み手をそっと見守るように美しく佇んでいます。

豊かさは「わざわざ」手をかけたものの中から生み出される。
「わざわざ」はもしかしたら「技技(ワザワザ)」なのかもしれません。

そしてその技が、日々住み暮らす「住まい」の中へ溶けこんでいる豊かさを感じました。

金沢らしい「心の豊かさ」の創造する、この「住まいる工芸」。引き続きあたたかく見守っていただければ幸いです。

 

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